インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2009年08月15日

葛根湯の御質問

ヤマトシジミ
ヤマトシジミ posted by (C)ヒゲジジイ

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年齢: 60歳〜69歳の女性
御職業 : 会社員
簡単なご住所:関東地方
ご意見やご質問をどうぞ : お尋ねします。

 葛根湯を用いる際に,虚症,実証は関係ありますか。

 私は体質が弱く,虚症ですが,葛根湯を服用しても良いかお教えください。

赤とんぼの空中撮影
赤とんぼの空中撮影 posted by (C)ヒゲジジイ

お返事メール:
日本漢方で言われる虚証と実証という概念が極めて杜撰で、体力がある人が実証というのなら、病気になるはずはありません。
 病気になってしまうからには虚証であってはじめて疾患が生じるはすのものです。
(専門的過ぎますが詳しくは⇒ http://murata-kanpo.ftw.jp/u48414.html

ともあれ、葛根湯証はしばしばブログでも述べていますように、

首の真裏を自分で揉んでみて「気持ちがよい」ということと、その「首の真裏を温めると気持ちがよい」という二つが揃わない限りは使用しても無意味だから、使用すべきでない。
 人に揉んでもらうと気持ちがよい、というのはあてにならない。必ずみずから揉んでテストすることっ!
葛根湯が適応するときの絶対的な条件

 ということに尽きます。これは急性の風邪症状の場合も慢性疾患の場合も同様です。

 但し、急性の風邪症状の場合は上記の現象と同時に「無汗」、つまり汗が出ないという条件も加わります。

 上記の条件が揃っていても、迂闊に使用しない方がよいケースがあり、明らかな心臓疾患や高血圧がひどい人達など。配合成分の麻黄(マオウ)や甘草(カンゾウ)が悪影響を生じる可能性があるからです。

 その意味では、処方の構成比率が葛根:麻黄:甘草=4:2:1の製剤を選択すべきで、葛根:麻黄:甘草=4:3:2の比率の配合では、やや副作用が生じやすい傾向にあります。

 ともあれ、葛根湯のようなありきたりな漢方薬でも使用方法には十分な注意が必要ですので、地元の専門家と相談して使用する必要があります。素人療法は怪我の元です。

 日本人には葛根湯が合う人はとても多く、適応証である場合はしばしば超速効が得られます。漢方薬の真の実力を発揮して喜ばれることが多い処方の一つですが、上記の諸条件が揃わないのに使用してもまったく無駄です。

ナナホシテントウ
ナナホシテントウ posted by (C)ヒゲジジイ


posted by ヒゲジジイ at 09:59| 山口 ☔|  漢方薬の御質問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする