インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2005年11月02日

風邪・流感に対する傷寒論医学の無力感

前回は、漢方製薬メーカーの社員さんによる「麻黄湯」経験談をご紹介したが、悪寒が続いている間は、明らかに有効であるが、悪寒が止んだあとに、そのまま続けていてスムーズに治るとは限らない。

咽喉腫痛を伴っているときはなおさらで、ほどほど悪寒が取れた時点で銀翹散製剤を併用するなり、あるいは最初っから併用しておくなりして、悪寒が殆ど取れた時点で、きっぱりと麻黄湯は中止すべきであろう。

明らかに、現代の風邪や流感においては、傷寒論医学通りの「傷寒」から始まっているように見えても、直ぐに「温病」に転化するのである。

こんなことは、どの教科書にも書かれていないが、小生の長年の経験から、そのことを断言できる。

事実は「教科書」よりも奇なり

といったところである。

漢方と漢方薬の真実の日録:2005/10/16

において、古方派時代の恥ずかしい経験を記しているが、高熱を発してしまうと、傷寒論医学では、殆どなす術(すべ)が無くなるのである!

もちろん、傷寒論医学こそ漢方医学および中医学の大切な基礎部分を形成しているので、不可欠な「聖典」であることに間違いないのだが、現代社会における風邪や流感(インフルエンザ)など、多くの急性疾患を含めて、これだけに固執していたのでは、殆ど無力に近いというわけである。

「温病条弁」や「温熱経緯」など、温病論医学を積極的に取り入れないことには、現代の多くの急性疾患には、太刀打ちできるものではないと思われるのである。


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posted by ヒゲジジイ at 09:46| 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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