ところでもしも大流行したとしても、実際には漢方的にかなり防御可能ではないかという根拠がある。
温病学的には、温熱の病邪は口鼻より入るとする考えは、現代西洋医学知識と一致するもので、抗ウイルス薬のリレンザは、直接、咽喉に薬物を吸い込ませて咽喉粘膜部分でウイルスの増殖を防ぐ方法で成立するものである。
これとほとんど同様な方法が、天津感冒片などの銀翹散(ぎんぎょうさん)製剤を用いてトローチ代わりに少量を咽喉の粘膜に付着させる方法で、通常の風邪やインフルエンザを防御して成功して来た実績が、そのまま新型インフルエンザにも通用することが十分に想像できるはずである。
タミフル耐性のインフルエンザウイルスがヨーロッパで席捲しているというニュースが流れているが、このために急遽リレンザの備蓄を急ぐべきだとの意見が強まっているといわれる。
そのヨーロッパで席捲するタミフル耐性インフルエンザと鳥インフルエンザが豚の体内で情報交換してタミフル耐性の新型インフルエンザが出現する可能性が高いという論拠なのであろうか。
西洋薬のリレンザに匹敵する可能性があるのは天津感冒片や涼解楽を代表とする銀翹散製剤であるのではないか、と強く期待しているし、十分、可能であると考える昨今である。
温熱の病邪は口鼻より入るのであるから、天津感冒片の少量をトローチ代わりに使用する方法による過去の実績は馬鹿に出来ないはずである。
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