インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2005年10月31日

漢方製剤製造メーカーの社員さんに葛根湯経験のインタビュー

時折やって来られる方で、どうしても漢方薬は1日に1回の服用だと決め込んで、3回だといっても理解できないことに難儀しているところへやって来られた某漢方製剤製造メーカーさん。

ちょっと待ってもらって、ようやく分からず屋さんにご帰宅願ったあとに、早速その外交さんに葛根湯での本人自身の使用経験を話してもらう。

お返事はいとも簡単。葛根湯で一度も風邪が治ったタメシはありません。

今後も、誰でもいいから、会社の社員でも誰でも、身近な人で、実際に葛根湯で風邪が治った例があったら、なるべく詳細に報告して欲しいと依頼。

実際には、葛根湯といえども、ほんの僅かに適切な使用のタイミングがあるのだが、皆さんワンテンポ遅れて使うからだろう。

それに、たとえ適切に使用できても、次の変化に対応出来てないから、結局は葛根湯で風邪が治ったという実感もわくはずが無い。

つまり、葛根湯の使用時期を過ぎて、直ぐに銀翹散製剤に切り替えるなり、最初っから銀翹散製剤と併用するなりの知恵と工夫が足りなかったということが言えそうだ。

但し、注意しなければならないのは、両者の併用は、甘草をたくさん含むだけに、高血圧患者さんや腎不全など、むくみやすい人などには、使用できない! と心得ておくべきだ。


そもそも、風邪を引いても、多くは葛根湯など使用する必要がないケースの方が断然多いのだから、とうぜんのことながら上記のように葛根湯と銀翹散を併用することは滅多にない。
あったとしても、ほんの半日か1日程度のものなのである。


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posted by ヒゲジジイ at 16:28| 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする