その時に最も期待される治療薬がタミフルであることは既に述べた。
それでは漢方薬は役に立つのだろうか?という疑問であるが、少なくとも六経弁証の傷寒論医学では、あまり期待がもてそうにない。なぜなら、鳥インフルエンザに感染した人の症状から類推できる部分があるからである。
咽喉腫痛を伴って急に高熱を発し、その後に下痢や嘔吐、そして各臓器から出血が生じて・・・
これらの症状を弁証分析するには温病学における三焦弁証がもっともフィットする。
病毒(新型インフルエンザウイルス)を上から受けると少陽三焦を通路として上から下へと縦方向の伝変形式とっている。
温病学を取り入れようとしない日本漢方(日本古方派)にはあまり期待できないが、中医学派の先生方には三焦弁証を主体に、多少とも貢献してもらえるかもしれない。
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