インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2006年12月17日

風邪・インフルエンザ初期の漢方薬

 年の暮れに近づきつつある昨今、常連さんたちの風邪予防兼治療薬(すべて漢方薬)の補充に余念が無い。毎日どなたかが必ずご家族一家のために銀翹散製剤(天津感冒片・涼解楽など)・参蘇飲製剤・板藍茶・白花蛇舌草などの補充である。だから、例年当方の常連さんでは滅多なことで風邪をこじらせることがないし、滅多なことで高熱を発することがない。
 皆さん、過去の苦い経験から予防も治療も上手になっている。
漢方薬による風邪・流感(インフルエンザ)の治療法
 これを参考にして分からなくなったら必ず電話がかかる。

 ところでタイトルの「風邪・インフルエンザ初期の漢方薬」について、長年の経験と中医漢方薬学理論にもとづく実際を披露しておこう。

 悪寒が強い初期には、項背部の凝りが伴えば葛根湯というのが常識であり、抗インフルエンザ作用が現代医学で証明されたとて、鬼の首でも取ったかのように喧伝されているが、葛根湯くらいでインフルエンザが治ることは滅多にないのは常識である。いくら科学的に証明されても現実に風邪やインフルエンザが治らないのでは殆んど無価値に等しいのである。

 悪寒が強い初期、既に咽喉腫痛の前兆が出ていることが多いので、多くは参蘇飲に銀翹散製剤および板藍根で対処し、悪寒が8割取れた時点で参蘇飲のみ中止。(胃弱の人では悪寒が取れても引き続き併用しても構わない。)

 免疫力が充実していれば風邪やインフルエンザに罹るはずはないのだが、罹ってしまうからには一時的にせよ虚証に陥っている証拠である。
 つまり、虚に乗じて邪が侵入したのであるから、初期から攻補兼施・扶正去邪法を採用しても当然であろう、という考え方から参蘇飲と銀翹散製剤の併用があり得るのである。
 実際にこの方法を長年採用して好評である。初期に悪寒が軽微な場合は参蘇飲を省略する。
 
 筆者が経営する漢方薬局において、多くの漢方ファンを獲得している秘策がこれなのである。
 いまだに葛根湯レベルの抗ウイルス作用を云々して大きく報道される現代社会とは、一体、何なんだろうと不思議でならない。(本音を言えば、おめでたいと思っている。
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posted by ヒゲジジイ at 01:57| 山口 ☁| 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする