この多量の鼻水に対しては小青竜湯ではなく、きまって

この逆転した症状はきまって早朝から午前中に多いが、明け方に軽度の風寒に外感したものと想像される。また、日頃から脾虚湿滞の体質であるから、明け方から早朝にかけて「外感風寒・内傷湿滞」の症状が顕著に出現してしまうようだ。
このように脾胃に寒湿が停留しやすい体質であるにもかかわらず、肺系統は燥熱傾向が比較的強く、このために性質が相反する方剤を交互に使い分けて症状を治めなければならない。
これが長年、常時続いているというわけではなく、年によって強弱があり、たまたま今年の夏頃から、しばらくぶりに持病が再発したといった風である。
こまめに、必要に応じて臨機応変の使い分けをして、半年から一年も続ければ、いつの間にか再び鼻炎症状を忘れるのである。それで何年も忘れることもあれば、半年でぶり返したこともある。
鼻炎症状というか、潜在的に蓄膿症を抱えている人は、思い出したように一生涯付きまとうことが多いようである。
【関連する記事】
- 葛根湯 (高村光太郎作)初出:明治44年「スバル」8月号
- 項背部の凝りがあれば葛根湯証、とは限らない。
- 咽喉が弱い人には銀翹散製剤の錠剤の少量継続がもっとも有効のように思える
- ノロウイルスの感染者がまだ現れない漢方薬局
- ノロウイルス感染に対する漢方薬(漢方治療法)
- 咽喉腫痛を伴う風邪を繰り返す体質改善にニンニク食品を取り続ける重大なる錯誤
- 漢方薬の常連さんにも風邪やインフルエンザなど急性疾患に対する漢方薬の日毎の配合変..
- 風邪を引いて再発した鼻詰まりに葛根湯加辛夷川芎きゅう・味麦腎気丸製..
- 九州のインフルエンザに感染した?かもしれない女性薬剤師の風邪闘病記録
- 肺系統の病機と治法のヒント
- 温病学の名著《温熱経緯》について
- 一昨日届いた某氏からのメールの一部
- 傷寒論と温病学の呼称について
- 匿名の日本古方派を名乗る揚げ足取りの先生はようやくおとなしくなったが・・・
- 下関ではフグのことをフクと呼ぶというのは、真っ赤なウソ!?:葛根湯が風邪によく効..
- 寄せては返す波の音
- 銀翹散製剤の主成分:連翹(れんぎょう)
- 常備薬を持っている常連さんは予防がバッチリ!
- 中国古代の傷寒論ばかりに沈潜して、清代の中国医学の成果『温病条弁』や現代中医学に..
- 傷寒論医学ではインフルエンザは治せない。どうして中国清代に発達した温病論を学ぼう..