

ところが、昨日、二十年以上の常連さんで、合成医薬品に過敏な漢方愛好者で、ご自身の身体に対する適切な漢方処方の使用にかけては、常連さんの中でもピカイチにマスターされていたはずの女性が、常用方剤類の補充の注文に電話がかかって来たのはいつものことながら、ガラガラ声を発している。
その声は一体どうしたんですか、と訊ねると、数日前に外出先で軽い風邪を引いたみたいだったので、夏風邪によいと書かれている

とんでもない、その声はいつもの銀翹散製剤を少量続ければよいものを、吐き下しや内臓の冷え込み症状を感じるのでもなければ、いくら夏でも

いくら食欲がつくからと言っても、この

夏の暑さに負けて、ビールをはじめ冷たい飲み物やアイスクリーム・氷類が過ぎて、胃腸を壊したり、食欲不振を生じたり、ひどい時には吐き下しが生じた時には、かなりな即効性のある

いつも繰り返し述べているように、風邪を引いてなくとも、冷房病による頭痛・吐き気・鼻水などには即効が得られることが多いもので、これを連用していると食欲増進すること請け合いではあるが、次第に粘膜組織を乾燥させてゆき、気がつくとガラガラ声になっているということは珍しくもないので、不必要な連用は慎むべきですよ、ということなのである。
【関連する記事】
- 新型コロナウイルスや新型肺炎に対する漢方は
- 天津感冒片のトローチ的使用による節約方法
- 3月4月になって久しぶりに遭遇した麻黄湯証2例
- インフルエンザには麻黄湯と決め込む日本漢方の救いようがないレベルの低さ
- 既に黄色い鼻汁が出ているのに葛根湯を処方する医師たち
- 葛根湯証からはじまる常連さんやお馴染みさんの風邪や新型インフルエンザ
- 天津感冒片の上手な使い方のヒント:自験例
- 新型インフルエンザに対する漢方薬の可能性について
- 現在急速に拡がっている新型インフルエンザの予防策
- 葛根湯が適応するときの絶対的な条件
- 筆者13年ぶりの高熱体験記←もしかしてインフルエンザ?
- 強烈な悪寒(寒気)から始まる風邪でも温病のことが多い現実
- 東海地方のA型インフルエンザ流行地区からのおたより
- 風邪で発熱して最初から治るまで葛根湯証が継続するケースもある
- 新聞記事「インフルエンザに麻黄湯が副作用もなくタミフルなみにきく」というのは本当..
- 傷寒論医学の危うさについて
- 風邪や流感予防の漢方薬
- 銀翹散製剤の製品名は天津感冒片(てんしんかんぼうへん)や涼解楽(りょうかいらく)..
- 風邪でも体質によっては葛根湯証が継続し続ける人もある
- 雨に打たれて風邪を引き桂枝麻黄各半湯証