インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2006年06月06日

夏の感冒・暑さによる食欲不振に効く「藿香正気散(かっこうしょうきさん)」だが・・・

 すでに
漢方専門薬剤師による漢方薬方剤漫遊記 :藿香正気散(かっこうしょうきさん)で書いているが、梅雨から夏にかけて増えるのが、暑さによる食欲不振やクーラー病というか、暑さに負けて身体を冷やしすぎて誘発する夏風邪である。

 こんなときに重宝するのが、この藿香正気散であるが、夏に限らず胃腸型感冒には無くてはならない漢方処方である。
 胃腸型感冒や、生冷物の過飲過食によって起こる吐き下しには、かなり即効的な効果を発揮する。
 
 しかしながら、咽喉腫痛を伴う場合は、多くの場合、銀翹散製剤を併用する必要があるなど、様々なバリエーションがあるので、必ず専門家と相談して使用すべきである。

 この方剤は胃腸に良く効き、食欲増進としても働くが、調子に乗って長く連用すると、粘膜を乾燥させすぎる場合もあり得るので、あまり長期に使用する方剤ではない。

 体内の強力な乾燥剤というイメージがあるが、単独使用ではバランスが悪いこともあるので、一定の弁証論治に基づいて私用すべきである。

 胃や肺が冷え込んでくしゃみ・鼻水を連発するとき、あるいは花粉症の場合などでも、肺寒停飲に適応する小青竜湯を使用しなくとも、多くの場合、藿香正気散で止めることが出来る。但し、対症療法である。小青竜湯が効く場合でも、対症療法であるから、胃弱な人にはまず前者を使って対症療法をしたほうが安心である。

 但し、小青竜湯のように喘息や咳嗽には効かない。あくまで無色透明な鼻水・クシャミに効果を発揮するが、あまり連用すると、乾燥しすぎる場合があることは既に述べたとおりである。

 いずれにしても、あまり素人療法はしないほうがよい。専門家に相談しながら使用すると、止めるタイミングや、もしも効かなかった場合の次の手段を直ぐに判断してもらえるはずである。

 やや専門的な参考文献:藿香正気散
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posted by ヒゲジジイ at 22:31| 山口 | 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする