《温熱経緯》は、一八〇八年に生まれ一八六七年に没した王士雄(字は孟英)が、一八五二年に編集・著述したもので、内経や傷寒論中の温病に関連した条文を経とし、葉天士(外感温熱篇)・陳平伯(外感温病篇)・薛生白(湿熱病篇)など諸家の説を緯とし、歴代の医家の見解を引用して、温病の病因病機・症候・診断・治療原則などを解明したばかりでなく、王孟英自身の臨床経験に基づき、温病を新感と伏気の二つの分類を前提とした弁証論治を提唱した。
また、用薬上の原理や原則も検討しており、温病学説における系統的な総括を行ったものとしては歴史的に最初の著作であり、後学にとって大変重宝なものである。
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