インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2006年05月26日

傷寒論と温病学の呼称について

 傷寒と温病、というように両者を二項対立的に述べる習慣から、(傷寒論および温病学というべきところを)、傷寒論と温病論、というように「論」の字で統一してしまいがちだが、正しくは「温病学」である。

 しかしながら、傷寒論のほうは、書籍の題名がそのまま使用されて、あまり「傷寒学」という習慣はないようだ。

 ところで温病系の重要書籍には、呉鞠通著『温病条弁』(1798年)をはじめ呉又可著『温疫論』、葉天士著『温熱論』など類似した書名のものが多い。
 
 また紛らわしいのは我が日本国において蝦惟義(えびこれよし)著『温病論』(1800年)という書籍があるので、このこともあって、正確には「温病学」と呼ぶべきところを、うっかり「温病論」と言っても間違いではないだろうが、蝦惟義著の『温病論』のことですか?と揚げ足を取られても困るので、正しく中国明代〜清代にかけて急速に発達した「温病学」という表記にすべきである。

 と、こんなことを言うのも、これまで小生自身が本ブログなどで折々に「温病学」と記載すべきところを「温病論」と記載してしまっているからである。

 現代にはそれほどの臨床的価値が高いとは思われない蝦惟義著『温病論』と誤解する古方派の先生がおられても困るので、敢えてここで記した次第。

 蛇足ながら、蝦惟義著『温病論』の本物の原書は所持していないが、さいわい昭和54年に出版科学総合研究所から復刻された書籍を当時1,800円で入手している。
 比較的薄い書籍なので読み直そうとしたが、しばらく読み進むと急に眠気がさして中断してしまった。(歳は取りたくないもんですね。)
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posted by ヒゲジジイ at 00:23| 山口 ☁| お茶でもどうぞ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする