インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2005年12月20日

「早めの風邪に葛根湯」のコマーシャルに乗って、かえって逆効果に気付かない沢山の患者さんたち

「早めの風邪に葛根湯」というキャッチコピーがあるそうだが、一理ないとも言えないが、皆に該当するとは限らないのが、漢方薬のむずかしいところである。

昨今、目だっていけないのが、シバシバ風邪症状を繰り返す患者さんに、「早めの風邪に葛根湯」のコマーシャルに乗って、連用し続けてかえって逆効果となっているのを目撃することである。

最近も立て続けに似たケース、慢性的な咽喉腫痛症状を繰り返し、風邪だと思って「早めの風邪に葛根湯」だと素直に受け取って市販の葛根湯を飲み続けている。

ところが、いよいよひどくなって結局は、病院で抗生物質をもらって漸く軽快する。

そんなことを何度も繰り返しているのであった。

白血球もその都度、2倍近くに増えていると言われるから、既にウイルス性ではなく咽喉部の慢性的な細菌感染である。

鼻づまりもあって熱感もともなっているから、結局はすでに本ブログでも述べた、

風邪の原因が副鼻腔炎と考えられるケース

にかなり近いものである。

こういう方が、いくら葛根湯を連用しても、悪化することはあっても軽快する可能性は絶無に近い。

例によって、銀翹散製剤に辛夷清肺湯とともに白●蛇●草などを加えるなどの工夫が必要で、既に慢性化して、しばしば急性炎症を繰り返しているので、これ等の配合を主体としたものを、比較的長期間服用する必要があるわけだ。

漢方薬の効能を、単なる宣伝文句で適応症が的確に表現できるはずもないのだが、年々これらのコマーシャルや雑誌記事などに書かれていることを鵜呑みにして、各種漢方処方を無意味に連用し続けて、却って逆効果となっている現象を目撃することが多いのであった。

それにしても漢方薬の安易な宣伝だけは、却って評判を落とすだけだから、あまり感心できないな〜〜と、いつも内心残念に思うことである。


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posted by ヒゲジジイ at 18:20| 山口 ☀| 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする