インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2005年12月18日

極端な寒波で胃腸障害を誘発する場合もある!

 12月にしては驚くべき寒波である。

 寒いのなんのって〜〜と言いつつも、外気が乾燥して咽喉が渇き、家の中はほどほどの暖房が効いているものだから、ついつい冷たいものが欲しくなる。

 数十年前に比べて格段に暖房設備が充実した世間一般であるから、咽喉の渇きを潤すのにビールを飲んだり、アイスクリームを食したり、冬だというのにやりたい放題である。

 こんな時に恐ろしいのはインフルエンザばかりではない。
 胃腸障害である。
 冷たいものを摂取しすぎで、これに風邪でも引いたら大変である。

 漢方薬では、冬だというのに本来「夏風邪」によく使用される
かっこうしょうきさん(カッコウショウキサン)」という方剤が適応することが多い。

 胃腸型感冒に、よく使用されるが、医薬品としての効能記載には、

夏の感冒、暑さによる食欲不振・下痢・全身倦怠。

 と、このような記載であるが、暖房設備が充実した昨今では夏冬の見境無く繁用される方剤なのである。

 急性の吐き下し症状には、しばしば適応するもので、それだけにインフルエンザに罹ったときでも、咽喉腫痛や高熱を伴いながら、吐き下しがあるような場合は、銀翹散製剤などとともに、このカッコウショウキサンを併用するのが適切であることが多い、ということである。

 もちろん、個人個人で風邪症状、あるいはインフルエンザによる症状は、意外にマチマチのこともあるので、その都度、正確な弁証分析に基づいて配合されるべきことは、言うまでもない。

 少なくとも、真冬であっても、胃腸症状を伴う風邪やインフルエンザには、カッコウショウキサンの併用も考慮に入れるべきだ、ということである。

 但し、このカッコウショウキサン、かなりな乾燥性を持っているので、胃腸に優れた効能を発揮するからといって、不必要にダラダラ使用していると、却って咽喉乾燥などを生じて不都合なこともあるので、このような急性疾患用の漢方薬は、お役ご免になったら適当な時期に服用を止めることである。
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posted by ヒゲジジイ at 19:51| 山口 ☁| 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする