インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2008年02月29日

壮大なデマかもしれない鳥インフルエンザ問題

 そもそも冷静に考えれば鳥インフルエンザが直接人間に感染するなんて有り得ない話なのである。
 もしかすると何年も前から騒がれているこの鳥インフルエンザ騒動も、ダイオキシン問題の場合と同様にデマに等しい話ではないかと疑っておく必要がある。

 いまだにダイオキシンが猛毒であると信じているおめでたい人が大多数らしいが、ダイオキシン騒動こそ、まったくのデマに等しいものであったことを知る人は少ない。

 今回の新型インフルエンザ問題でも、鳥インフルエンザが直接人間様に感染するなんて有り得ない話なのである。

 いまにもウイルスが変異して人から人への強毒性の新型インフルエンザが大流行を起こすと世界中で恐れられている。
 そのお陰で、抗ウイルス薬のタミフルやリレンザの各国の備蓄競争が続いている。

 何年も前から新型ウイルスの発生の危険性が叫ばれながら、未だに流行しないところを見ると、やはり思い出すべきは最初の出発点の鳥インフルエンザが直接人に感染するというウイルス学上では有り得ない眉唾である。

 今年中に大流行を見なければ、やはりダイオキシン騒動と同様なデマだったと判断すべきだろう。
 もしも本当に世界的に広く流行するとすれば・・・・・ちょっと書きたくても迂闊に書けない未確認情報が潜んでいる。
posted by ヒゲジジイ at 02:51| 山口 ☁| 新型インフルエンザ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月27日

新型インフルエンザで漢方薬はどの程度有効だろうか?

 鳥インフルエンザが人から人へと感染する新型インフルエンザに変異し、世界的に流行するのは時間の問題だとされている。
 その時に最も期待される治療薬がタミフルであることは既に述べた。

 それでは漢方薬は役に立つのだろうか?という疑問であるが、少なくとも六経弁証の傷寒論医学では、あまり期待がもてそうにない。なぜなら、鳥インフルエンザに感染した人の症状から類推できる部分があるからである。

 咽喉腫痛を伴って急に高熱を発し、その後に下痢や嘔吐、そして各臓器から出血が生じて・・・

 これらの症状を弁証分析するには温病学における三焦弁証がもっともフィットする。
 病毒(新型インフルエンザウイルス)を上から受けると少陽三焦を通路として上から下へと縦方向の伝変形式とっている。

 温病学を取り入れようとしない日本漢方(日本古方派)にはあまり期待できないが、中医学派の先生方には三焦弁証を主体に、多少とも貢献してもらえるかもしれない。
posted by ヒゲジジイ at 22:59| 山口 ☀| 新型インフルエンザ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月22日

新型インフルエンザが日本に上陸したら漢方薬で治せますか?

 鳥インフルエンザが変異して人からヒトへと伝染するようになったら、日本へ上陸する危険性は極めて大きくなる。
 ひとたび上陸した場合には3200万人が感染し64万人の死者が予測されると発表されているが、これに多少とも対抗できるかもしれないのが例のタミフルだといわれる。

 それゆえ、タミフルの備蓄が急務とされているらしいが、今年は通常のインフルエンザがそれほど流行しないので巷にはややだぶついている?と噂される。
 「いつ発生してもおかしくない」といわれる新型インフルエンザであるが、タミフルが有効に作用してくれることを祈るばかりである。

 ところで、この新型ウイルスには漢方薬は効かないのだろうか?という質問を昨今しばしば受けるので、それらのご質問に対する予測を書いておきたい。
 
 まず、西洋医学でも治療に難航を極めることが予測される、このやっかいな伝染病を漢方薬がそれほど容易に通用するとは考え難い。しかしながら、一般のインフルエンザ程度なら、タミフルに負けない実力を発揮している漢方であるから、多少とも通用するのではないか、と考えても僭越すぎることはないだろう。

 つまり、中医学の弁証論治を正確に行い、温病学系統の知識と技術をフルに発揮すれば、あるいはかなりな成果が得られる可能性も十分に考えられる。
 正確な弁証分型の把握と、適切な漢方薬の配合があれば、タミフルに負けない貢献ができるのではないかと期待したいところである。

 温病系のパターンであれば、やはり主薬は銀翹散製剤(天津感冒片や涼解楽など)を主体に、辛夷清肺湯や結胸散、あるいは高熱に備えて地竜(ミミズ)、牛黄製剤など。吐き下しを伴うようであればカッコウショウキサンや猪苓湯や五苓散など。付録として板藍茶や白花蛇舌草も役に立つことがあるかもしれない。
 傷寒系の方剤、葛根湯や麻黄湯、あるいは参蘇飲も必要になることもあるのかもしれない?

 現実に新型インフルエンザが上陸した場合を恐れて、昨今、頻繁に問い合わせを受けるのみならず、常連さんやお馴染みさんたちに限っては、漢方薬を買い被ってか?風邪関連の漢方処方の備蓄(苦笑)に余念がない。

 もしも、我々漢方専門薬局の人間が真っ先に新型インフルエンザに斃れては面目ないので、今からあらゆることを想定して頭の訓練をしておく必要がありそうだ。
posted by ヒゲジジイ at 00:17| 山口 | 新型インフルエンザ問題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月09日

強烈な悪寒(寒気)から始まる風邪でも温病のことが多い現実

 先日、運動を終えた後に強烈な悪寒に襲われ風邪を引いたと思ったので葛根湯製剤(葛根と麻黄と甘草の比率が4:2:1)を服用して就寝したが、朝になって咽喉腫痛が伴って熱気を感じ、寒気は少なくなっていた。さらに葛根湯製剤を服用したが、足が冷えるのに上半身は熱気で熱く、発熱もはじまったがどうしたらよいだろうとのご相談があった。

 葛根湯は現時点の風邪治療には逆効果となるので止めてもらい、直ぐに天津感冒片(銀翹散製剤)と板藍茶の併用に切り替えてもらった。

 この女性の場合、過去、関節リウマチを患っており、しばらく寛解していたところで一ヶ月前に両手首の関節部分から再発を疑わせる疼痛が持続するようになり、弁証論治により、葛根と麻黄と甘草の比率が4:2:1とした葛根湯製剤の服用ですっかり症状が消失していた矢先の風邪引きであった。

 もともと咽喉が弱いほうで、風邪を引くと直ぐに咽喉をやられる方だが、リウマチに使用した葛根湯製剤が手元にあるので、素人判断で直ぐに使用したものの、関節痛を治した時のようには風邪には効果を示さず、結局は銀翹散製剤(天津感冒片)を使用せざるをえなかったわけである。

 このように初期に強烈な悪寒に襲われる風邪やインフルエンザの場合でも、傷寒と思って麻黄の配合された傷寒系の方剤を使用すると、一気に温病の本来の姿が出現する場合が多いので要注意である。
 長年の経験ではほとんどがこのケースである。
 このような場合には即、葛根湯などの麻黄配合方剤は中止して銀翹散(ぎんぎょうさん)製剤、天津感冒片や涼快楽などに切り替えなければならない。
posted by ヒゲジジイ at 13:28| 山口 ☁| 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月08日

東海地方のA型インフルエンザ流行地区からのおたより

女性薬剤師さんからのおたより「A型インフルエンザ流行地方からのおたより」からの抜粋引用
前略  こちらでは、A型インフルエンザがとても流行しています。
先日、いやいやながらも、薬剤師会の当番で、休日救急医療センターに当直した折りの感想です。

 A型インフルエンザが流行っており、狭い待合室の密閉された空間は、何だか臭いまでムとウイルスの存在を感じさせるようで、いつインフルエンザを引いてもおかしくない、イヤな状況です。
 毎年、この時期の当直で、体調を崩すことが多いので、この日は完全防備ででかけました。

 前日の夕食を、一汁一菜の和食で腹七分、当日の朝は、韮の温裏粥を少々食べました。

これは、先日、安保先生にお逢いしたとき、インフルエンザを吸い込んでも、発病する人としない人の違いは、マクロファージの段階で処理できるか否かの問題で、飽食によりマクロファージがその処理に疲弊していると、ウイルスを食べられず、リンパ球等を動員してくると、熱が出て、発病に至る・・・とのお話をされていたためです。
 村田先生が、いつもおっしゃるように、腹七分は万病の予防です。

 急患センターに到着すると、相方の薬剤師、ドクター二人と顔合わせし、皆さんインフルエンザをもらわないように、全員マスクをして、気合いを入れました。
ちなみに、朝の体調は全員良好でした。

 私は、患者さんと話をするたびに、タンポポ茶でうがいをして、時折、銀翹解毒丸を飲んでいました。昼は、自宅から玄米のおにぎりを持参。
 相方の薬剤師は、にぎり寿司、ドクター二人はトンカツ定食を食べておられました。

 ところが、夕方4時を回るころ、相方の薬剤師は、激しい悪寒、頭痛、節々の痛みを訴えました。どうみても傷寒証の症状です。舌をみると、胃腸も冷えていました。
 私は、ポケットに、麻黄湯、麻黄附子細辛湯、銀翹解毒丸を忍ばせていたので、相方に麻黄湯を一服渡しました。

 時を30分くらいずらし、トンカツを食べておられた1人のドクターが、”麻黄湯なんてないよね?”
 と言ってこられるので、”どうされました?”とお聞きすると
”2人とも(ドクター)喉が痛く、熱感がしてきてるから・・・やられたみたい。薬剤師さん、麻黄湯ってどうよ?”
 とおっしゃるわけです。(ちなみに、この日は患者さんにはタミフルがバンバン出てました)

 漢方の真髄をご存じないドクターに、弁証論治がどうの・・といってもラチがあかないので、私からみて、お二人とも、まちがいなく温病の証で、湿熱体質とみてとれたため、持っていた銀翹解毒丸を飲んでいただきました。

 こうして、2時間後の終了時には、相方もドクターも回復に向かっていました。
 このとき、私が思ったのは、同じインフルエンザに暴露され、体内に取り込んでも、その人の体の状態(寒、熱、湿・・・など)により、反応が違うのでは?ということです。
 体に湿や熱をためていれば、ウイルスの増殖も早く、温病型の証を呈してくるのかもしれないし、体が冷えていれば、傷寒証を呈してくるのかも・・・?
 同様に、内湿が多ければ、湿邪にやられやすいし、乾燥した体質であれば、湿邪は有り難い・・ 後略
posted by ヒゲジジイ at 09:21| 山口 | 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする