インフルエンザに麻黄湯と決め込む日本漢方の危うさについて


参考ブログ:風邪やインフルエンザの漢方薬:漢方薬専門・村田漢方堂薬局(山口県下関市)の近況報告

2006年07月14日

風邪を引いて再発した鼻詰まりに葛根湯加辛夷川芎きゅう・味麦腎気丸製剤・ネオチクジロンの併用

 小生の薬局で、頚椎症関連以外で葛根湯系列の方剤を使用することは比較的少ないのだが、7〜8年前に、蓄膿症手術歴が一度ある男性に、寒さに遭遇すると鼻閉塞が生じるのに、タイトルのような三方剤併用で軽快していたのが、先日、風邪気味になった途端、久しぶりに再発したので同じものを求めて来局された。

 もともと蓄膿症で手術するほどだから、風邪が再発の引き金となりやすいことは当然であるが、そのような場合、いつも書いているように多くは辛夷清肺湯を主体とした方剤が中心になりやすかった。

 しかしながら、本日の男性の場合は、7〜8年前にも確かめながら六回目で漸く決まった配合であった。

 3年前にも鼻閉塞が再発した時も、同様の組み合わせで速治していたが、やや久しぶりなので、再度よく確認してみたが今回もこの組み合わせで、間違いなさそうであった。

 弁証論治の詳細は省くものの、人間様の身体の微妙さが伺える配合となっている。
 つまり、いずれの方剤がが欠けても、効果が激減してしまうのである。


posted by ヒゲジジイ at 19:13| 山口 ☀| お茶でもどうぞ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月13日

ベテランの常連さんでも勘違いする「夏風邪」用のかっこう正気散

 「夏風邪」に効くとて、昨今有名になりつつあるかっ香正気散(かっこうしょうきさん)であるが、この「夏風邪」というのが曲者で、たとえ夏であっても通常の咽喉腫痛を伴う風邪には、やはり多くの場合、銀翹散製剤が中心になる。
 かっ香正気散を風邪に用いる時に適応する病機は、あくまで「外感風寒・内傷湿帯」の状況においてであり、この条件下であれば、本方の「芳香化湿・昇清降濁」の作用を発揮して、比較的速やかに軽快するものである。

 ところが、昨日、二十年以上の常連さんで、合成医薬品に過敏な漢方愛好者で、ご自身の身体に対する適切な漢方処方の使用にかけては、常連さんの中でもピカイチにマスターされていたはずの女性が、常用方剤類の補充の注文に電話がかかって来たのはいつものことながら、ガラガラ声を発している。

 その声は一体どうしたんですか、と訊ねると、数日前に外出先で軽い風邪を引いたみたいだったので、夏風邪によいと書かれているかっ香正気散を服用して元気なんですよ。食欲も大いにあるし、声だけが変なんですよ、とのたまうのであった。

 とんでもない、その声はいつもの銀翹散製剤を少量続ければよいものを、吐き下しや内臓の冷え込み症状を感じるのでもなければ、いくら夏でもかっ香正気散を何日も続けるものではありませんよ、即刻中止するように、と強くアドバイスする始末。

 いくら食欲がつくからと言っても、このかっ香正気散は、かなり強力な燥性を持っているのだから、声枯れを誘発するほど連用してはならない。
 夏の暑さに負けて、ビールをはじめ冷たい飲み物やアイスクリーム・氷類が過ぎて、胃腸を壊したり、食欲不振を生じたり、ひどい時には吐き下しが生じた時には、かなりな即効性のあるかっ香正気散ではあるが、必要に応じて臨機応変に使用すると随分便利な方剤であることは確かではある。

 いつも繰り返し述べているように、風邪を引いてなくとも、冷房病による頭痛・吐き気・鼻水などには即効が得られることが多いもので、これを連用していると食欲増進すること請け合いではあるが、次第に粘膜組織を乾燥させてゆき、気がつくとガラガラ声になっているということは珍しくもないので、不必要な連用は慎むべきですよ、ということなのである。
posted by ヒゲジジイ at 21:25| 山口 ☁| 風邪・インフルエンザに対する漢方薬 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年07月02日

九州のインフルエンザに感染した?かもしれない女性薬剤師の風邪闘病記録

 6月22日の木曜日の夕方、大雨の中を約束があって雨合羽や傘も無意味なほどにびしょ濡れとなって帰宅。

 23日には声が嗄れ加減のところへ九州から咽喉腫痛が持続し病院治療で何とか高熱にならずに済んでいるという患者さんの付き添いの人と長話。
 薬局が終わった午後六時以降にも、身内からの長電話が二つ続き、昼間の薬局での長時間の会話の合計をすると起きている間中、しゃべりまくっている状態。

 そもそも呼吸は鼻からするもので、しゃべってばかりいると外邪の防衛力のすぐれた鼻呼吸と異なって、口からの呼吸ルートは防衛力に乏しく、もろに咽喉に外邪による攻撃を受けてしまうことになる。

 案の定、明くる日24日(土曜日)には咽喉腫痛とともに37度前後の微熱があるも、お決まりの銀翹散製剤と板藍根エキスなどで25日(日曜日)には平熱になったので、車で買い物に回り、これで風邪も治ったものと思いきや、仕事が超多忙となりやすい月曜日の25日には起床時から37度を越えて体かだるい。咽喉腫痛は大分軽減しているのに、下半身の筋肉痛が激しい。
 悪寒は殆どなく、咽喉腫痛のなごりがあるのと鼻声である。

 来局者の応対のみならず荷造り等に追われ、ようやく時間が空きだした夕方には白衣を着たまま横になるも37度9分を記録。
 もちろん漢方薬の服用は怠り無い。地竜も追加している。
 その後はだるくて仕方ない状態で、食欲不振も伴う。発熱があるから当然だが、蛇足ながら現在三十歳くらいになる愚娘の場合は痩身ながら、風邪で熱をだすと俄然食欲が出る不思議な体質である

 なかなか漢方薬が効かないのでナゼ???ということで、回りのものは心配していたが、実は夜中のサッカー観戦で、病人のことどころではなかった。

 翌26日の火曜日は、起床してみると完全に平熱に戻り、途端に元気になったものだから、回りの者に自分だけがヒドイ風邪に罹った悔しさからか、八つ当たりしまくって昨日までのおとなしかったことが懐かしいほどとなる。
 突然IgG抗体が猛烈に出てきたように思われる。
 
 ともあれ、どんなに適切な漢方薬を使用したところで、悪い条件が重なると一日くらいはまともに発熱することもあるという教訓でもあろうか?
posted by ヒゲジジイ at 15:17| 山口 ☁| お茶でもどうぞ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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